おかねのはなし

年収700万の住宅ローン事情|借入可能額・月々返済・適正予算をわかりやすく解説!

マイホームを購入する際、「自分の年収だと住宅ローンはいくらまで借りられるの?」と不安に思う方は少なくありません。住宅ローンの借入額は、日々の生活にも大きく影響するため慎重に決める必要があります。
本記事では、年収700万円世帯の借入可能額や月々の返済シミュレーション、住宅ローンを組む際のポイントなどを解説します。安心して計画を進めるための適正予算がわかるので、これから家づくりをする方はぜひ参考にしてください。

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この記事を読んでわかること
・世帯年収700万円の借入可能額と適正予算の目安
・借入額ごとの月々の返済シミュレーション
・金利上昇や教育費を見据えた返済の注意点
・ローン審査を有利に進めるためのポイント
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年収700万円の住宅ローン借入可能額の目安

まずは、年収700万円世帯における住宅ローンの借入可能額の目安を紹介します。無理のない返済計画を立てるには、住宅価格だけでなく、収入に対する返済額の割合も考慮することが大切です。

​​​​借入可能額は3,500万〜6,000万円程度

借入可能額の目安は一般的に年収の5〜7倍までとされており、年収700万円の場合は3,500万〜4,900万円です。金融機関によっては8倍程度まで許容しているところもあり、その場合は6,000万円近くまで融資を受けられる可能性もあります。

実際の借入額は、適用金利や返済期間の影響も受けます。金利が低ければ返済負担が減るため借入額を増やしやすい半面、金利上昇リスクには注意が必要です。
また、返済期間を延ばせば毎月の返済額が減って家計の圧迫は防ぎやすくなりますが、その分利息が増えたり将来的な返済リスクが考えられます。

夫婦共働きであれば、収入を合算したりペアローンを組んだりして借入額を増やすことも可能です。審査基準は金融機関ごとに異なるため、複数の金融機関で比較検討しましょう。

「借りられる額」と「安心して返せる額」は違う

住宅ローンで「借りられる額」と「安心して返せる額」は違います。安心できるかどうかの目安となるのは、年収に占める年間返済額の割合である返済負担率です。例えば、年収700万円で年間返済額が168万円の場合、返済負担率は24%(=168万円 ÷ 700万円)となります。

金融機関は、一般的に返済負担率35%程度まで融資を認めるとされていますが、ゆとりある家計のためには、20〜25%以内に抑えるのが理想です。上限まで借りると、将来の金利上昇や収入減少時に返済が苦しくなる恐れがあります。教育費や老後資金など将来の支出も見据え、余裕ある計画を立てましょう。

年収700万円で買える住宅価格と返済シミュレーション

ここでは、年収700万円世帯が無理なく購入できる住宅価格と、月々の返済イメージを解説します。借入額によって家計への影響が変わるため、家庭の事情に合わせてシミュレーションしてください。

現実的な住宅購入価格は4,000万〜5,500万円

借入可能額の目安は年収の5〜7倍が一般的です。頭金を1割程度入れるとすると、年収700万円世帯の現実的な住宅購入価格は、4,000万〜5,500万円が目安となります。頭金をさらに増やすことで借入額を抑え、返済の安全性を高めることが可能です 。

住宅価格は種別によっても異なり、国土交通省の住宅市場動向調査(令和6年度)では、住宅購入資金の中央値の最高は注文住宅の5,030万円でした。続いて分譲マンションが4,500万円、分譲戸建てが4,100万円となっています。

土地価格は地域によって差が顕著です。国土交通省の公示地価(令和8年1月1日時点)では、住宅地の1平方メートル当たりの平均価格は全国平均で14万4,700円でした。これに対して兵庫県は14万6,900円、東京都が56万5,100円となっています。

【借入額別】月々返済額の目安

借入額別の月々返済額の目安は以下の通りです。借入額が1,000万円違うだけで、家計への負担は大きく変動します。

<金利1.0%・返済期間35年・元利均等返済・固定金利タイプの場合>

借入額 月々返済額 年間返済額 返済負担率(年収700万円)
4,000万円 約11万3,000円 約136万円 19.4%
5,000万円 約14万1,000円 約169万円 24.1%
6,000万円 約16万9,000円 約203万円 29.0%

※参照:住宅保証機構株式会社|住宅ローンシミュレーション

年収700万円の場合、5,000万円までであれば返済負担率を25%以下に抑えられます。6,000万円になると返済負担率は30%に近づき、リスクが高まるため注意が必要です。

頭金と諸費用

住宅購入には、物件価格以外にも多くのコストがかかります。頭金は物件価格の10〜20%を用意するのが一般的で、借入額を抑えることで利息負担を軽減することが可能です。

その他、諸費用として物件価格の6〜10%程度の支払いが求められます。印紙税や登記費用、住宅ローンの事務手数料、火災保険料、引越し代、新しい家具・家電の購入費用などは原則住宅ローンに含むことができないため、現金での準備が必要です。

年収700万円で住宅ローンを組む際の注意点

住宅ローンを上限ギリギリまで借りると家計が苦しくなる恐れがあるため、教育費や金利上昇などを踏まえた返済計画が重要です。ここでは、将来に備えて押さえておきたい注意点を解説します。

共働き前提で借りすぎない

夫婦共働きの場合、収入を合算して借入額を増やせるメリットがあります。しかし、育休や時短勤務、転職などで世帯年収が下がるリスクがあるため注意も必要です。ローン契約を夫婦で分けるペアローンは諸費用が2倍かかるうえ、相手方のローン返済が滞るリスクもあります。将来的に「片働き」になる可能性も想定して返済計画を立てましょう。

教育費とのバランスを考える

住宅ローンを組むうえで、将来の教育費とのバランスも重要です。子どもの人数が増えるほど、家計への負担が増していきます。私立学校への進学や大学資金などは支出のピークとなり、家計負担が増す懸念があります。文部科学省の「私立大学等の令和7年度入学者に係る学生納付金等調査結果」によると、私立大学の授業料は約97万円で、国立大学の2倍近い金額になります。

定年後まで返済が続かないようにする

ローンの返済期間を考える際は、収入が減る定年後まで返済が続かないようにすることが大切です。例えば返済期間を35年など長期にすれば、月々の返済負担を抑えられますが、完済が定年後になると老後の生活を圧迫しかねません。65歳までの完済を目指すのであれば、繰上返済による期間短縮が有効です。

この場合、返済を優先しすぎて生活に支障をきたしたり老後の蓄えが不足したりしないよう、バランスを考慮した計画にしてください。

変動金利と固定金利を比較して選ぶ

ローンを組む際は、変動金利と固定金利の違いを理解しておく必要があります。変動金利は借入当初の金利が低く、総支払額を抑えられる可能性がある一方で、将来の市場動向で返済額が増えるリスクがあります。

固定金利は、完済まで金利が不変で計画を立てやすい安心感がありますが、低金利環境では変動金利を選んだ場合よりも総支払額が多くなる可能性があります。それぞれの考え方や、経済見通しに応じた金利を選ぶことが重要です。

年収700万円世帯が無理なく返済するためのコツ

年収700万円で理想の住まいを手に入れても、生活が苦しくなっては本末転倒です。以下ではライフプランを頭に入れて不測の事態に備えつつ、ゆとりを持って完済するためのコツを解説します。

ライフプランから逆算して予算を決める

住宅ローンを組む際は、目先の支払額だけでなく将来の支出を見据えたライフプランから逆算して考えることが大切です。ポイントは次のとおりです。

  • 教育費:進学時期の負担増、特に私立に進学する可能性も念頭に置く
  • 老後資金:完済時期が定年後にならないよう、老後の貯蓄維持と両立できる返済額に抑える
  • 車の購入:定期的な買い替え費用や維持費も資金計画に盛り込む
  • 働き方の変化:転職や時短勤務、育休、介護休暇などに伴う収入変動のリスクも想定する

住宅購入後も貯蓄を残しておく

住宅購入後も、手元資金に余力を残しておきましょう。まず、病気や失業など不測の事態に備える生活防衛資金を確保しておくことが大切です。一般的に、生活費の半年~1年分が目安とされます。

住まいの修繕費や急な家電の故障、冠婚葬祭などの出費への備えも欠かせません。頭金を入れすぎて「貯蓄ゼロ」状態で生活を始めるのは危険です。万が一の際に困窮するリスクを避けるためにも、常に一定の資金を維持できるよう、余裕ある計画を立ててください。

住宅ローン審査に通りやすくするポイント

住宅ローンの審査では、年収だけでなく他の借入状況や勤続年数など多角的な視点で信用度が評価されます。希望する額の融資を受けるには、金融機関が重視する審査基準を把握し、必要に応じて対策することが重要です。以下で、審査を有利に進めるポイントを解説します。

他の借入を減らしておく

住宅ローンの審査では、車のローンやカードローンなどの借入状況も合算して返済能力が判断されます。他の借入額が多いと返済負担率が高くなり、住宅ローンの借入可能額を制限する要因となるでしょう。
事前に完済したり残高を減らしたりすることで、借入枠を確保できる可能性が高まります。審査前に債務を把握し、整理するのがおすすめです。

信用情報や勤続年数も重要

個人の信用情報や勤続年数も、住宅ローン審査の際にチェック対象となります。クレジットカードやスマートフォン代の支払い遅延は、審査落ちの要因となるため注意が必要です。また、金融機関は安定収入を高く評価するため、転職直後は不利になる場合があります。国土交通省の「令和7年度 民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」によると、審査項目のうち勤続年数は「1年以上」とする回答が6割を占めています。

事前審査で返済計画を確認する

住宅ローンを組む際は、本審査の前に事前審査を受けるのが一般的です。事前審査は、年収や勤続年数などから融資の可否や上限を簡易的に判定する仕組みです。借入可能額を把握でき、適正な予算設定が可能になります。

審査基準は金融機関によって異なるため、複数行で比較検討してください。資金計画に不安がある場合は、FP(ファイナンシャルプランナー)や住宅会社など専門家への相談も活用し、客観的なアドバイスを受けるのも有効です。

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